ママの
前歯が欠けた、 ・・・のは、1か月以上前。
私が東京に戻っている間に、そうなってしまった。
認知症で極度の記憶障害のママに、「なぜ、欠けたか」を尋ねること自体、無意味。
とにかく「欠けた」という
事実が目の前にあるのみ。
2月~3月初旬までは、私の東京~岡山往復で、ママを歯医者に連れていく機会がとれなかったけど、やっと今月も中旬になって、連れていくことができた。
●ジェットコースターのように気分が変わる認知症にとって、予約は困難
2週間前の土曜日午前中、予約も取らずにママを近所の歯医者さんに連れて行った。
第1に
家から一番近い歯医者さんである
第2に、多分、先代から続く歯医者さんなので、まあ大丈夫であろう
という2点で、大阪方面で暮らす叔母
(ママの妹)が2月末にママの介護にやってきた時に、この歯医者さんに連れて行ってくれたのだ。
その時、予約もなく行ったようなので、今回も予約なしでいいのだろうと思い、ママと歩いて行ったのだけど、「午後から来てください。」 と
追い返されてしまった。
この日は朝からずーーーーっと、ママに歯医者に行くように言い続け、その機会を狙っていた。
やっとお昼近くになって、ママが重い腰を上げた。
なのに・・・・。
でも、お医者さんにも都合があるから、仕方ない。
はあぁぁぁぁぁぁぁ~~~~。受付の人に
「
もう二度と連れて来れなかったら、ごめんなさい。」
と行って、歯医者さんを後に。
昼食を済ませ、再度、やっとママを連れて行けたのは、15時を回った頃。
それでも、連れて来れただけで、十分にOK。
●子供と一緒。嫌がるママに、私は針のむしろ?

次の週も、そして、この土曜日もママを歯医者に連れて行くことができた。
だけど、歯医者に行ってからも、いろいろと問題が・・・。
それはママの言動。まるでママは
小さな子供と一緒だ。
そのせいで、私は歯医者さんにいる間中ずっと、
針のむしろ。
では、歯医者でのママの
悪態語録(一部)。
「
ホントに遅いね。一体いつまで待たせるの!」
「
何をやってるんですか! 早くしてください!」
「
もう、ホントにのろま!」
「
もう、帰る。ここはイヤ!」
「
ここのコップには、汚いものが入ってるからイヤ。」
(決してそんなことはなく、普通にきれいです。)
「
倒すのなら倒すと言ってください! びっくりするでしょ!」
(ママ、ちゃんと「椅子を倒しますよ」と言ってくださってるよ。)
「
いちいち『倒しますよ』なんて言わなくて、結構!」
(でも、次回、何も言わず椅子を倒したら、それはそれで怒っていた。)
「
椅子なんか倒さないで結構! このままで十分でしょ!」
「
眩しすぎます! 止めてください!」
(ママ、ライトは治療に必要だよ)
「
昔だって、ここで直しているのに、何で『違う』って言うんですか!」
(ママ、昔は別の歯医者さんで直してるんだよ。ここじゃないよ。)
「
そんなこと、できません!」
(「下の歯を突き出すようにして」という歯医者さんの指示に対して)
「
この椅子で十分! 何でそっちに座るんですか!」
(ママ、それは歯医者さんが座る椅子だよ。ママが座る椅子じゃないよ。)
「(大声で)
痛い! 」
(こっちまでびっくりするような大声、出さないでよ。)
「
何をするんですか! 止めてください!」
(ママ、別に普通に治療をしようとしているだけだよ。)
「
どうしてこんなに高いの! お金持ってるわけないでしょ!」
(ママ、大丈夫だよ。私がママからお金を預かっているから、ちゃんと払えるよ。)
●最後にしたいから、「一生もの」にしてください
前回、治療方針について、歯医者さんと話し、保険外でやることにした。
前歯2本分、14万8千円。
一番簡単に保険内でやろうとすると、欠けた部分にかぶせるだけ。
でも、それでは、すぐに外れてしまうらしい。
実は私自身、同じ経験があったので、その治療方法はやめることにした。
そして、私は歯医者さんにこう言った。
「
今回の一連の治療で、できることなら『最後の歯科治療』にしたいのです。
だから、どうせ治療するなら、『一生もの』になるよう、お願いします。」
もちろん、この先、他の歯がどうなるかなんて、わからない。
だけど、これは
今の私の正直な、切実な気持ち。
それにしても、本当に歯医者って高いなあ。
昨日は、「型取り」をやったのだけど、
治療時間が何と2時間近く。
これじゃ、普通の人だって、疲れてしまう。
ましてや、認知症のママには。
前回、「少し時間がかかります。」 とは言われていたけど、こんなに長時間とは思ってもみなかった。
ママ、長時間、よくがんばってね。ホントにご苦労様。
こんなわけで、ママの歯医者の日は、私の方が
疲労困憊。
昨日は、夕食も作らずに寝てしまった。
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テーマ:認知症の介護 - ジャンル:福祉・ボランティア