新型インフルエンザの流行は、対岸の火事ではない。
自分ひとりでは予防もできない、高齢で
認知症のママを身近で見ていると、こういう病気には、敏感にならざるを得ない。
◆ 「
新型インフルエンザ対策ガイドライン」 (厚生労働省)
でも、本当の懸念は、ママよりも会社。東京の人混みに常に晒されているスタッフが、インフルエンザに感染する可能性は、決して低くない。満員電車など、むしろ、
感染することを前提に考えなければならない。
●インフルエンザ対策の方針
少し迷ったが、インフルエンザ対策の
方針として、私はこう決めた。
仕事よりも、治療と感染防止を最優先これに沿って、当社としての対策を考え、先週、スタッフに伝達した。
その主な事項は次のとおり。
・感染が疑われた場合は、
すぐに医療機関で受診
と同時に、
当社オフィスおよび取引先への立ち入りを禁止 〃 当社に連絡、必要時は取引先へも連絡
・インフルエンザであれば、医療機関の指示に従い、指定された場所・期間は治療に専念
・感染期間が過ぎてから、業務復帰
・インフルエンザの検査・治療にかかった
費用は、全額、会社が補助 (インフルエンザ関連の検査・治療がわかる旨の領収書を提出すれば、会社が本人に支払う)
マスクの備蓄(といってもこれは少量だけど)、具体的な連絡方法、各人が実施する予防策等も、合わせて指示した。
岡山の地でママの
介護中心の生活を送っている私は、会社の売上にはほとんど貢献できないでも、こういうことであれば、私にもできる。
離れていても、判断できるだけの情報が入ってくれば、判断(決断)し、指示することはできる。それに、これは
社長の仕事であろう。 (我が社のような零細企業は特にそうだと思う。)
●仕事上のリスクとインフルエンザを天秤にかけて
転ばぬ先の杖。リスク管理の基本。「リスク」なんて言葉が一般化していない、ずっと昔から、人々はこうしてリスクに備えていたのだ。
自分たちにとって、あまり起きてはほしくない事態があっても、こうして、万が一起きた時のことを決めておけば、「
想定内」となり、混乱も相当軽減されるだろう。
昨年書いたブログ 「
リスクに対する「想定内」と、私の二重生活と、組織の規定の関係」 のように。
実は、我が社の場合、私自身が
テレワークしているし、それ以前からも、
テレワークを取り入れていたので、「自宅待機」に対しては、意外と強い。
だけど、これで必ずしも、すべてが安泰となるわけではない。
懸案事項もある。
うちのような零細企業では、
代替要員が確保できない ってこと。
どんな業務でも、代替要員が確保できるに越したことはないけど、
「確保できない」ことを前提に、業務によるリスクの大小を考えてみる。
この場合、我が社の業務で、ダントツにリスクが高いのが、
講師業。
その場に、その時間に、先生がいなければ、何にも始まらない。
契約上も、講師が用意できない場合は、
損害賠償することになっている。 まあ、これは当然だけど。
それでも。
それでも、私は、
講師業務を完遂することよりも、休ませることを選択した。
よく 「
講師は、這ってでも行け!」 と言われる。
つまり、大熱が出ても、怪我をしても、約束した仕事なんだから、何が何でもやり通せ、 ということ。
講師業など、すぐに代替が確保できない仕事の場合、個人がしっかり健康管理して、万全で望むのは当然。例え、体調不要でも、それは本人の責任だから、無理をしてでも、しっかり仕事をするのは当たり前。
だけど、新型インフルエンザのように、感染力が強いものは、
本人の管理責任だけでは、いかんともしがたい部分によることが多い。
まさか、「インフルエンザにかかったけど、マスクをして講義しますので大丈夫です。」 では、今の社会通念に照らし合わせても、おかしいし、常識を疑われる。
常識以前の問題として、自分たちが感染行為を積極的に行い、その結果、感染者を増やしてしまっては、人として、どうであろうか。
●想定内でも、起こってほしくない
例え想定内でも、起こってほしくない。 それが、私の一番の希望。
でも、もし、起こった時、少なくともスタッフにとってみれば、「会社がどうぞ休んでください」 と言っているわけだから、
安心して休めるだろう。
取引先は? 特に講師を依頼してきた所に対しては?
とにかく、スタッフは休ませる。
そして、もし、面倒な問題や理不尽なことが起これば、私が責任者として、東京に戻って対応する。
先週、対策をスタッフに伝達した時から、
腹は決まっている。
あとは、自分の信念に基づいて行動するだけ。
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